JPM / VALUE IN MOTION01 / 05

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課題別ガイド / 計画・要件

採用単価が上がり、予算が足りない

一人あたりの紹介料を下げても、早期離職や採用担当の工数が増えれば負担は減らない。安い応募を集めるより、必要な人が活躍まで進む総コストを見る。

編集:日本プロダクトマネジメント合同会社 · 公開・更新 · 約4分
事業と人員の計画を検討する場面
テーマを理解するためのイメージ。特定企業の成果事例を示す写真ではありません。

まず、結論

応募を買う費用だけでなく、必要人数に届くかを考える。安く応募を集めても要件に合わず、面接工数だけ増えるなら採用効率はよくならない。

まず、原因を切り分ける

媒体費、紹介料、制作費、選考工数、受入工数を分ける。採用人数が少ない月の単価は振れやすいため、職種と期間を揃えて比較する。空席による負担や損失は確定費用と区別し、仮定を明示する。

原因の候補と、先に確認する証拠(JPMの実務仮説)
原因の候補確認する証拠先に変えること
有効応募が少ない応募数と有効応募の差要件と媒体の適合
選考工数が多い面接時間・手戻り初期の相互確認
定着しない90日在籍と総費用期待差と初期支援

自社への3つの問い

  1. 採用単価の分母は内定数、入社数、定着人数のどれか。
  2. 低単価のチャネルでも、選考に過剰な時間がかかっていないか。
  3. 採用が遅れることで止まる仕事は何か。

この課題に使える根拠

採用活動をしても、人数が揃うとは限らない

2025年度下半期・中途採用の人数確保状況。回答企業3,292社。全国の従業員5人以上の民間企業を対象とする正規社員の調査(原資料4ページ)。

必要人数を確保できなかった
51.5%
必要人数を確保できた
47.0%

出典:リクルートワークス研究所 / 中途採用実態調査・2025年度実績 原資料 ↗

数字・資料の読み方残り1.5%は無回答。企業の割合であり、応募率や採用人数の充足率ではありません。広告を増やせば改善する、という因果も示しません。

人事の判断にどう使うか

JPMの読み解き・実務仮説応募を買う費用だけでなく、必要人数に届くかを考える。安く応募を集めても要件に合わず、面接工数だけ増えるなら採用効率はよくならない。

最初に確認する自社データ・現場の声

媒体別に費用、有効応募、入社、90日在籍を同じ期間で並べる。件数が少ない媒体は一件の差で単価が動くので、人数も併記する。

なぜ、その打ち手を選ぶのか

安い経路が良い経路とは限らない。応募の確認に時間がかかる、入社が遅れる、早期離職が多いなら、後から費用が発生する。短期の入社単価と長期の関係づくりは同じ期間で成果が出ないため、目的と評価時期を分ける。費用と人数を一緒に報告すれば、採用が一件増えただけで単価が大きく変わる小規模採用でも、過度な結論を避けられる。

自社に当てはめる仮想例

仮想例。紹介会社は高単価、求人広告は低単価に見えた。採用担当の選考時間と90日定着者数を比べると、求人広告の後工程が重かった。経路ごとに費用、時間、入社、定着を並べ、広告の要件を改善して再確認する。紹介会社を止めるかどうかは期限と必要技能も考慮する。空席の損失を試算する場合は、売上すべてを損失とせず、回復可能な仕事と仮定を明示する。

別の原因なら、別の打ち手

すぐに必要な専門職は、短期的に高単価の経路が合理的な場合もある。継続的に採る職種なら自社広報や紹介の蓄積を考える。リファラルに偏ると候補者の多様性や関係の圧力が問題になる場合がある。経路を一つにまとめるより、期限、職種、応募品質で使い分ける。試行は契約の条件とやめられる時期を確認し、管理の工数も上限に含める。

  1. 01原因の証拠
  2. 02変える条件
  3. 03担当と試行
  4. 04行動の変化
  5. 05継続・修正
JPMによる実務の整理。統計上の因果関係を表す図ではありません。

5つの施策を、同じ観点で比較する

費用や効果量は一律に置かず、自社条件で見積もる
施策最初の着手見る指標
チャネル別の総コスト比較直近の一職種について、費用と段階別人数を採用経路に割り当てる。入社単価、90日定着者あたり費用、選考時間
リファラル制度募集中の職種と、どんな仕事を任せるかを社員向けに短くまとめる。紹介から有効応募への率、入社後の活躍、紹介者負担
タレントプール過去の候補者に連絡継続の同意と関心職種、希望頻度を確認する。同意済み接点数、再面談、プール経由の入社
採用広報の再利用求人、採用ページ、説明会の重複している内容を一覧にする。制作時間、自然応募、有効応募者の理解
予算の小規模検証枠一職種、一媒体、一つの仮説を選び、追加費用と人事工数の上限を決める。実験費用、有効応募、作業時間、判断材料の取得

担当候補:採用担当・経理・事業責任者。期待する変化は「採用経路ごとの費用と質を同じ定義で比較できる。」。ただし、採用単価を下げるため選考を省き、ミスマッチのコストを後工程へ移す。

5施策の実行手順と失敗条件

1. チャネル別の総コスト比較
なぜ効くと考えるか
費用だけでなく有効応募、入社、初期定着まで見ると、単価の安さに隠れた工数を確認できる。
最初にすること
直近の一職種について、費用と段階別人数を採用経路に割り当てる。
実行と成果物
重複接点の扱いを決め、最後の接点だけに成果を付けない。社内工数は時間として記録し、人件費換算するなら単価の仮定を明示する。
見る指標
入社単価、90日定着者あたり費用、選考時間
失敗しやすい点
少ない採用人数の単価で順位を決めない。件数と期間を併記する。
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2. リファラル制度
なぜ効くと考えるか
社員の接点から仕事内容を具体的に伝えられる可能性がある。紹介数ではなく、紹介しやすい役割の理解と公正な選考を整える。
最初にすること
募集中の職種と、どんな仕事を任せるかを社員向けに短くまとめる。
実行と成果物
応募は任意、選考基準は通常と共通、紹介者が合否に介入しない運用を明示する。紹介しない社員も不利にせず、関係性の圧力を避ける。
見る指標
紹介から有効応募への率、入社後の活躍、紹介者負担
失敗しやすい点
人脈の似た人だけが集まる可能性を点検する。紹介だけに採用経路を絞らない。
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3. タレントプール
なぜ効くと考えるか
募集時だけ接点を作ると毎回ゼロから探すことになる。将来の連絡を希望した候補者との関係を維持する。
最初にすること
過去の候補者に連絡継続の同意と関心職種、希望頻度を確認する。
実行と成果物
定期連絡は求人の押し売りにせず、役割の変化や仕事の情報を伝える。保管期限、削除依頼、担当者変更時の運用を決めておく。
見る指標
同意済み接点数、再面談、プール経由の入社
失敗しやすい点
大量メールは関係を損なう。古い情報を無期限に持ち続けない。
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4. 採用広報の再利用
なぜ効くと考えるか
一度作った社員の話を媒体ごとに使い直すと、制作を資産にできる。更新できる小さい情報単位に分けることが重要。
最初にすること
求人、採用ページ、説明会の重複している内容を一覧にする。
実行と成果物
仕事内容、FAQ、社員事例を共通素材として管理し、変わりやすい条件だけ更新する。閲覧の数字と候補者の理解の双方を確認する。
見る指標
制作時間、自然応募、有効応募者の理解
失敗しやすい点
古い条件や退職した社員の情報を放置しない。公開同意と確認日を記録する。
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5. 予算の小規模検証枠
なぜ効くと考えるか
大きな契約の前に小さい実験をすれば、成果が分からない施策へ予算を固定するリスクを下げられる。
最初にすること
一職種、一媒体、一つの仮説を選び、追加費用と人事工数の上限を決める。
実行と成果物
継続、修正、中止の判断条件を開始前に書く。応募増だけでなく有効応募と候補者体験を確認し、入社までの遅れも考慮して評価する。
見る指標
実験費用、有効応募、作業時間、判断材料の取得
失敗しやすい点
短期間で入社ゼロだから失敗と決めない。測れる先行指標と成果の時期を分ける。
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最初の30日を、小さく試す

30日では最終成果を断定せず、実行と先行する変化を確認
時期決める・確かめること残す記録
1週目媒体別に費用、有効応募、入社、90日在籍を同じ期間で並べる。件数が少ない媒体は一件の差で単価が動くので、人数も併記する。対象人数・期間・現在の状態
2週目採用担当・経理・事業責任者と担当・時間・権限を合意する実行条件と予算・協力時間
3週目実施後に『採用単価の分母は内定数、入社数、定着人数のどれか。』を再確認する利用できた人・障害・反対の声
4週目継続・修正・中止を判断する変化・同時に変えた条件・次の確認日

実行チェック

出典・対象・関連記事

資料確認:2026年10月8日。原資料の必要な要点を独自に要約し、図解・比較表・実行手順はJPMが設計。実務仮説や仮想例は、効果が実証された事例ではありません。専門家の個別監修を受けた記事とは表示していません。

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