未更新のLivewire 3を使うサイト・業務アプリの管理者へ
PHPを直しても、画面の部品は別。Livewire 3の重大な問題
「PHPは更新したので、もう大丈夫」。その報告を受けたら、アプリで使う部品も確認してください。Livewire 3には、特定の条件で、ログインしていない第三者にサーバーで不正な命令を実行される重大な問題が公表されています。PHP本体の更新とは別に、部品の修正が必要です。
記事公開・一次資料確認:2026年10月22日 / 問題の公表:2025-07-17 / 日本プロダクトマネージメント合同会社
どんな機能? 名前を知らなくても、使っているかも。
Livewire(ライブワイヤー)は、Laravel(ララベル)というアプリ開発の土台と一緒に使う部品です。入力フォーム、ボタン、確認画面などの操作と、サーバー側の処理をつなぎます。利用者が名前を知らなくても、管理画面や業務フォームの内部で使われることがあります。
たとえば、申請フォームで入力した内容を確認画面へ送るような場面です。これは一般的な機能の例であり、そのフォームを使う全システムが影響を受けるという意味ではありません。
何が起きるおそれがある?
対象はCVE-2025-54068(シー・ブイ・イー、脆弱性を識別する番号)。特定の構成で画面の部品が動いている場合、操作データの処理を悪用され、不正な命令を実行されるおそれがあります。情報を読まれたり、アプリを書き換えられたりする被害につながる可能性があります。
攻撃にログインや利用者の操作は不要ですが、部品が特定の方法で設定・配置されていることが条件です。すべてのLivewire利用アプリで攻撃が成功すると断定せず、担当者がバージョンと使い方を確認します。公式の評価はCritical(クリティカル、重大)です。
対象と、修正を分けて確認する。
- 影響するバージョン・条件
- 今回の重大な問題の対象は、3.0.0-beta.1以上・3.6.4未満の3系です。3.6.3も含まれます。GitHubの公式アドバイザリでは、以前のメジャー版はこの問題の対象ではないと説明されています。
- 修正版・更新先
- この問題に対する最低修正版は3.6.4です。ただし、最低修正版という意味であり、今から選ぶ更新先が常に3.6.4でよいという意味ではありません。利用中の3系を維持する場合も、その後の修正・サポート・周辺部品との互換性を確認して更新先を選びます。
- あわせて知っておきたいこと
- 別の問題として、2026年8月10日には画面上で不正なJavaScript(ジャバスクリプト)を動かされるXSS(クロスサイト・スクリプティング)が公表されています。3系は3.8.3、4系は4.3.4で修正。これはModerate(モデレート、中程度)で、今回の重大な命令実行と同じ問題・深刻度ではありません。3系なら3.8.3以降を検証候補にしつつ、現在の修正情報も照合します。
確認日以降に、新しい修正や案内が出る場合があります。適用時は保守担当者が最新の公式情報と照合してください。
担当者と、何から進める?
- 01
部品を使っているか、実際の版を確認
開発会社へ、Livewireの有無、稼働中のバージョン、対象画面、既存パッチの有無を聞きます。「PHP更新済み」の報告だけで、この部品も更新済みとは扱いません。
- 02
更新範囲と、戻す準備を決める
対象部品と、同時に変わる関連部品を確認。コードとデータのバックアップ、停止の要否、費用、障害時の戻し方を先に相談します。
- 03
本番とは別の環境で確かめる
テスト環境でログイン、フォーム入力・送信、エラー表示、確認ダイアログ、管理画面を検証。Filament(フィラメント)などの管理画面用部品を併用している場合は、その互換性も確認します。
- 04
公開後の確認と、未完了の記録
実際の環境へ修正を反映したことと、主要操作の正常動作を別に確認。担当者・適用日・確認した画面・残る課題を記録します。
保守会社に、このまま聞けます。
Livewire 3のCVE-2025-54068について、当社での利用有無と対象条件を確認してください。更新先、関連部品への変更範囲、テスト環境での検証項目、停止時間・工数・戻し方を教えてください。その後の修正も含めて、選んだ版の根拠をお願いします。
公式の説明を確認する
専門用語の読み方は、用語と読み方で確認できます。