JPM / VALUE IN MOTION01 / 05

IGNITION / 01

可能性を、起動する。まだ名前のない事業が、動き始めます。JPM / NEXT EXPERIENCE

課題別ガイド / 選考・承諾

内定を出しても辞退される

企業が選ぶ時間に比べ、候補者が会社を選ぶ材料を渡す時間が足りない場合がある。辞退は説得不足とは限らず、条件、役割、上司、選考速度などの不一致が表れた結果かもしれない。

編集:日本プロダクトマネジメント合同会社 · 公開・更新 · 約5分
面接で仕事に近い課題を確認する概念イラスト
AIで制作した概念イラスト。実在企業・人物の事例ではありません。

まず、結論

賃金が重要でも、辞退をすべて給与で説明できない。額面・固定残業・賞与条件に加え、任される仕事と働き方を比較できる形にすることで、条件不足と説明不足を分けられる。

まず、原因を切り分ける

辞退を選考途中、内定後、承諾後に分け、理由の不明をそのまま残す。把握できていない理由を給与と推測しない。提示条件、連絡日、面談内容、他社比較の観点を候補者の同意の範囲で整理する。

原因の候補と、先に確認する証拠(JPMの実務仮説)
原因の候補確認する証拠先に変えること
条件が合わない本人が挙げた不一致決裁できる条件を確認
理解が足りない役割や上司が不明回答者との面談
待ちが長い段階別の滞留日数期限と代替担当を設定

自社への3つの問い

  1. 候補者の転職理由と選びたい条件を、選考の初期に確認したか。
  2. 内定条件の説明は、候補者が比較できる具体性になっているか。
  3. 面接で答えられなかった質問は、誰がいつ回答したか。

この課題に使える根拠

転職後の賃金は、上がる人も下がる人もいる

2025年の転職入職者のうち、前職が雇用者で調査時点に在籍していた人。自営業からの転職は除外(概況15ページ・表6)。

前職より賃金が増加
40.8%
前職より賃金が減少
31.0%
賃金は変わらない
25.5%

出典:厚生労働省 / 2025年雇用動向調査(2026年8月31日公表) 原資料 ↗

数字・資料の読み方不詳を含むため3区分の合計は100%になりません。全職種の集計で、自社の提示給与の相場や、昇給すれば辞退を防げる割合ではありません。

人事の判断にどう使うか

JPMの読み解き・実務仮説賃金が重要でも、辞退をすべて給与で説明できない。額面・固定残業・賞与条件に加え、任される仕事と働き方を比較できる形にすることで、条件不足と説明不足を分けられる。

最初に確認する自社データ・現場の声

辞退理由は本人の回答と担当者の推測を分ける。給与、役割、勤務地、上司、選考待ち時間のどこで不一致が起きたかを記録する。

なぜ、その打ち手を選ぶのか

承諾率だけを上げると、入社後に不一致が表れる可能性がある。候補者が選ばない理由を理解し、会社が実現できない条件も早く説明することが、納得した入社につながる。選考は評価と情報提供の両方を担う。候補者が会社を比べる観点を聞けば、同じ魅力を繰り返し話すより、未解決の疑問へ答えられる。回答できない約束をしてまで承諾を求めない。

自社に当てはめる仮想例

仮想例。給与を上げても内定辞退が続いていた。聞き取りで、担当業務と直属上司が決まらないことへの不安が分かった。オファー面談で初期の仕事と上司、評価時期を説明し、確定しない配属は見直し条件を伝える。承諾率だけでなく、本人が何を理解したか、入社後の期待差を確認する。市場の条件や候補者構成が変わっていれば、前月との単純比較から効果を断定しない。

別の原因なら、別の打ち手

候補者が求める条件を実現できない時は、辞退が適切な選択になる。条件は合うが待ち時間が長いなら社内決裁を見直す。選考体験への不満なら、オファー面談だけでなく前の工程を直す。理由が分からない辞退を人事の想像で埋めず、不明の割合を残す。候補者へ何度も理由を求めることは避け、任意の回答を学習の材料として扱う。

  1. 01原因の証拠
  2. 02変える条件
  3. 03担当と試行
  4. 04行動の変化
  5. 05継続・修正
JPMによる実務の整理。統計上の因果関係を表す図ではありません。

5つの施策を、同じ観点で比較する

費用や効果量は一律に置かず、自社条件で見積もる
施策最初の着手見る指標
意思決定条件の確認最初の面談で大切な条件、避けたい状態、判断に必要な情報を聞く。未回答の質問数、条件の不一致、辞退理由の把握
オファー面談提示する条件、初期の役割、評価時期、上司、勤務地を事前に整理する。条件理解度、未解決事項、内定承諾率
選考リードタイム短縮応募から各連絡までの日数を並べ、日程調整と決裁の待ちを見つける。段階別の待ち日数、候補者の連絡満足、途中辞退
上司・同僚との相互理解候補者が知りたい仕事やチームについて、回答できる社員を選ぶ。チームへの理解度、面談後の不安、入社後の期待差
辞退理由の学習台帳辞退者へ任意で理由を聞き、事実、本人の意見、人事の推測を分ける。理由把握率、同じ理由の再発、変更後の承諾

担当候補:採用担当・採用部門長・条件決裁者。期待する変化は「候補者が必要な判断材料を得て、納得した意思決定ができる。」。ただし、辞退を防ぐため不安を抑え込む。入社後の期待差が大きくなり、早期離職へ移る。

5施策の実行手順と失敗条件

1. 意思決定条件の確認
なぜ効くと考えるか
転職理由が分かれば、候補者が本当に比較したい情報を渡せる。待遇だけでなく役割や働き方の不一致を早く確認する。
最初にすること
最初の面談で大切な条件、避けたい状態、判断に必要な情報を聞く。
実行と成果物
選考中に条件が変わったら更新し、会社が実現できることと難しいことを明確にする。本人が話したくない比較先の社名などを無理に求めない。
見る指標
未回答の質問数、条件の不一致、辞退理由の把握
失敗しやすい点
承諾を誘導する質問にしない。候補者が条件を話したことで不利になる運用を避ける。
この課題の施策比較・社内提案へ →
2. オファー面談
なぜ効くと考えるか
条件の通知だけでは、役割、評価、入社後支援の解釈がずれる。双方が期待を確認する場として設計する。
最初にすること
提示する条件、初期の役割、評価時期、上司、勤務地を事前に整理する。
実行と成果物
候補者に自分の言葉で理解した内容を話してもらい、食い違いを修正する。回答できない点は担当と回答日を決め、曖昧な約束を残さない。
見る指標
条件理解度、未解決事項、内定承諾率
失敗しやすい点
将来の昇給や配属を確約できないなら、その範囲を明示する。魅力の誇張をしない。
この課題の施策比較・社内提案へ →
3. 選考リードタイム短縮
なぜ効くと考えるか
待ち時間は候補者の不安と他社選考の進行につながる。必要な判断を残しながら、社内の滞留を減らす。
最初にすること
応募から各連絡までの日数を並べ、日程調整と決裁の待ちを見つける。
実行と成果物
面接枠を先に確保し、返信担当と代替担当を決める。結果を出せない日にも、次の連絡予定を伝える。無理な即決要求はしない。
見る指標
段階別の待ち日数、候補者の連絡満足、途中辞退
失敗しやすい点
速さだけで評価を省かない。会社の判断品質と候補者が検討する時間を両立する。
この課題の施策比較・社内提案へ →
4. 上司・同僚との相互理解
なぜ効くと考えるか
候補者は会社名だけでなく、誰とどう働くかを選ぶ。実際の上司や同僚との対話で、入社後の関係を具体化する。
最初にすること
候補者が知りたい仕事やチームについて、回答できる社員を選ぶ。
実行と成果物
会社紹介に偏らず、日常の進め方、失敗時の支援、繁忙期の実態を話す。面談の評価の有無を事前に明示し、質問内容を後から不利に使わない。
見る指標
チームへの理解度、面談後の不安、入社後の期待差
失敗しやすい点
選ばれた社員の良い話だけにしない。普段の運用と異なる説明は逆効果になる。
この課題の施策比較・社内提案へ →
5. 辞退理由の学習台帳
なぜ効くと考えるか
個々の辞退を採用担当の失敗で終わらせず、条件や体験の改善材料にする。分からない理由は分からないまま管理する。
最初にすること
辞退者へ任意で理由を聞き、事実、本人の意見、人事の推測を分ける。
実行と成果物
職種、選考段階、条件、対応の問題ごとに分類し、会社が変えられるものを選ぶ。再応募や紹介の可能性を損なわない丁寧な対応を続ける。
見る指標
理由把握率、同じ理由の再発、変更後の承諾
失敗しやすい点
回答を強制しない。少数の声を全候補者の意見と扱わず、頻度と具体性を確認する。
この課題の施策比較・社内提案へ →

最初の30日を、小さく試す

30日では最終成果を断定せず、実行と先行する変化を確認
時期決める・確かめること残す記録
1週目辞退理由は本人の回答と担当者の推測を分ける。給与、役割、勤務地、上司、選考待ち時間のどこで不一致が起きたかを記録する。対象人数・期間・現在の状態
2週目採用担当・採用部門長・条件決裁者と担当・時間・権限を合意する実行条件と予算・協力時間
3週目実施後に『候補者の転職理由と選びたい条件を、選考の初期に確認したか。』を再確認する利用できた人・障害・反対の声
4週目継続・修正・中止を判断する変化・同時に変えた条件・次の確認日

実行チェック

出典・対象・関連記事

資料確認:2026年10月8日。原資料の必要な要点を独自に要約し、図解・比較表・実行手順はJPMが設計。実務仮説や仮想例は、効果が実証された事例ではありません。専門家の個別監修を受けた記事とは表示していません。

出典・更新・AI利用の方針 / 運営会社 / 情報の訂正・問い合わせ

一緒に読む

記事一覧へ戻る →