JPM / VALUE IN MOTION01 / 05

IGNITION / 01

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課題別ガイド / 募集・採用広報

現場職・職人の魅力が若手に届かない

『きつい仕事』という先入観を打ち消すだけでは、選ぶ理由が弱い。技術が身につく過程、作ったものの価値、道具や仲間への誇りを、働く条件と一緒に具体化する。

編集:日本プロダクトマネジメント合同会社 · 公開・更新 · 約5分
仕事の実態を伝える採用の場面
テーマを理解するためのイメージ。特定企業の成果事例を示す写真ではありません。

まず、結論

同じ資格・経験の人を奪い合う募集だけでは、確保が難しい可能性がある。資格が必要な作業と補助作業を分ければ、熟練者の時間を守りながら、育成できる入口を作れる。ただし安全や法令上の要件は省かない。

まず、原因を切り分ける

未経験者が最初に任される仕事、危険への対策、資格や技能の習得、給与の変化を確認する。実際の労働環境を改善しないまま『かっこよさ』だけを見せても、期待差は縮まらない。若手本人が何を不安に思うかを聞く。

原因の候補と、先に確認する証拠(JPMの実務仮説)
原因の候補確認する証拠先に変えること
資格者の不足資格別に任せる仕事要件を個別確認
技能継承の停滞指導時間がない補助作業を分離
仕事が見えない候補者の質問安全・道具・成長を説明

自社への3つの問い

  1. 未経験者が最初の一週間にする仕事を説明できるか。
  2. 危険、暑さ、身体負担への対策が実際に運用されているか。
  3. 技術を身につけた後の役割と処遇が見えるか。

この課題に使える根拠

建設業では、必要人数の確保が難しい企業が過半数

2025年度下半期・建設業の中途採用の人数確保状況。回答企業316社。正規社員が対象(原資料4ページ)。

必要人数を確保できなかった
56.3%
必要人数を確保できた
41.8%

出典:リクルートワークス研究所 / 中途採用実態調査・2025年度実績 原資料 ↗

数字・資料の読み方残り1.9%は無回答。建設業全体の企業調査で、特定の職人・資格・地域の不足率ではありません。

人事の判断にどう使うか

JPMの読み解き・実務仮説同じ資格・経験の人を奪い合う募集だけでは、確保が難しい可能性がある。資格が必要な作業と補助作業を分ければ、熟練者の時間を守りながら、育成できる入口を作れる。ただし安全や法令上の要件は省かない。

最初に確認する自社データ・現場の声

不足する工種・資格・現場を特定し、熟練者が補助作業に使う時間と、新人を指導できる時間を一週間記録する。

なぜ、その打ち手を選ぶのか

誇りは仕事の価値を感じる体験から生まれる。作業服や道具、完成品の写真は、その体験を伝える材料になるが、働く環境の代わりにはならない。未経験者には『一人前の職人』だけを見せず、最初にどんな補助をし、誰に教わり、何ができるようになるかを伝える。安全と負担への対策が分かれば、漠然とした体力不安を具体的な判断へ変えられる。

自社に当てはめる仮想例

仮想例。若手向けにかっこいい現場映像を出していたが、応募者は『未経験でもついていけるか』を心配していた。初日の仕事、道具の使い方を教わる場面、半年後に任せる仕事を追加する。応募者に理解したことを聞き、入社後に違いがなかったか確認する。映像を見た応募が増えても、条件改定が同時にあれば映像だけの効果とはいわない。

別の原因なら、別の打ち手

労働時間や安全上の課題があるなら、魅力発信より改善を優先する。技能の育成が人によって違うなら、指導と到達点を整える。身体ケアや良い道具は価値の一部だが、処遇や働き方の不足を補う万能策ではない。実践者の事例は参考として読み、自社でどの部分を取り入れ、どんな条件で役立ったかを小さく確認する。

  1. 01原因の証拠
  2. 02変える条件
  3. 03担当と試行
  4. 04行動の変化
  5. 05継続・修正
JPMによる実務の整理。統計上の因果関係を表す図ではありません。

5つの施策を、同じ観点で比較する

費用や効果量は一律に置かず、自社条件で見積もる
施策最初の着手見る指標
職人の成長ストーリー若手と指導者に、できるようになった仕事と教わった方法を聞く。成長経路の理解、未経験者の有効応募、入社後の期待差
安全と身体負担の説明現場の安全手順、休憩、道具、季節対策、相談経路を整理する。対策理解、身体負担の声、現場の運用状況
道具・作業服と誇りの設計職人に道具や作業服の不便、必要機能、気に入っている点を聞く。使い勝手、現場の納得感、広報を見た候補者の理解
見学と仕事体験の設計公開できる工程と安全に見られる場所を現場と選ぶ。見学後の理解、応募移行、参加者の不安
資格・技能と処遇の接続技能と資格ごとに任せられる仕事、指導者、必要期間を整理する。技能習得、担当範囲、処遇への納得、若手定着

担当候補:現場責任者・若手社員・人事。期待する変化は「候補者が仕事の誇り、難しさ、成長の道筋を現実的に理解する。」。ただし、見栄えだけを整え、現場の教育や安全、労働条件が追いつかない。

5施策の実行手順と失敗条件

1. 職人の成長ストーリー
なぜ効くと考えるか
完成品だけでなく技術が身につく過程を見せると、未経験者は自分の次の姿を想像できる。学び方を具体化する広報。
最初にすること
若手と指導者に、できるようになった仕事と教わった方法を聞く。
実行と成果物
最初の補助作業、技能の練習、初めて任された仕事を順に見せる。個人の成功速度を全員の標準とせず、支援と期間の幅を説明する。
見る指標
成長経路の理解、未経験者の有効応募、入社後の期待差
失敗しやすい点
『誰でもすぐできる』とは言わない。必要な練習と支援を伝える。
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2. 安全と身体負担の説明
なぜ効くと考えるか
候補者は仕事の危険や体力面を知りたい。対策の具体例を示すことで、漠然とした不安を判断可能な情報へ変える。
最初にすること
現場の安全手順、休憩、道具、季節対策、相談経路を整理する。
実行と成果物
求人と見学で実際に使っている対策を説明する。個人の強さに頼る話ではなく、作業方法や設備、教育による負担軽減を見せる。
見る指標
対策理解、身体負担の声、現場の運用状況
失敗しやすい点
身体ケアだけで危険な作業を補おうとしない。安全管理を優先する。
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3. 道具・作業服と誇りの設計
なぜ効くと考えるか
道具や服は、使いやすさだけでなく自分たちの仕事が尊重されているという体験にもなる。現場の声が反映される過程を重視する。
最初にすること
職人に道具や作業服の不便、必要機能、気に入っている点を聞く。
実行と成果物
安全、機能、費用を確認して試用し、選んだ理由を採用広報にも使う。NEXT WORKERZの活動などは実践の参考として見るが、効果を自社で確認する。
見る指標
使い勝手、現場の納得感、広報を見た候補者の理解
失敗しやすい点
ブランド購入だけを定着施策としない。働く環境と処遇の改善を伴わせる。
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4. 見学と仕事体験の設計
なぜ効くと考えるか
仕事内容を知る接点があれば、自分との相性を判断できる。体験の目的を情報理解として明確にする。
最初にすること
公開できる工程と安全に見られる場所を現場と選ぶ。
実行と成果物
所要時間、内容、安全上の配慮、選考への扱いを参加者へ伝える。作業を伴う場合は条件を確認し、実作業を無償の採用課題にしない。
見る指標
見学後の理解、応募移行、参加者の不安
失敗しやすい点
見学のため普段と違う現場を作らない。安全確保が難しい場合は映像や説明で代替する。
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5. 資格・技能と処遇の接続
なぜ効くと考えるか
学ぶことが役割や処遇と結びつけば、成長に意味を感じやすい。資格の取得数ではなく、使える仕事を増やす。
最初にすること
技能と資格ごとに任せられる仕事、指導者、必要期間を整理する。
実行と成果物
研修費だけでなく練習時間を確保し、習得後の役割と評価方法を説明する。資格を取っても仕事が変わらない状態を防ぐ。
見る指標
技能習得、担当範囲、処遇への納得、若手定着
失敗しやすい点
資格取得を本人の休日任せにしない。教育余力と必要な技能を見て優先順位を決める。
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最初の30日を、小さく試す

30日では最終成果を断定せず、実行と先行する変化を確認
時期決める・確かめること残す記録
1週目不足する工種・資格・現場を特定し、熟練者が補助作業に使う時間と、新人を指導できる時間を一週間記録する。対象人数・期間・現在の状態
2週目現場責任者・若手社員・人事と担当・時間・権限を合意する実行条件と予算・協力時間
3週目実施後に『未経験者が最初の一週間にする仕事を説明できるか。』を再確認する利用できた人・障害・反対の声
4週目継続・修正・中止を判断する変化・同時に変えた条件・次の確認日

実行チェック

出典・対象・関連記事

資料確認:2026年10月8日。原資料の必要な要点を独自に要約し、図解・比較表・実行手順はJPMが設計。実務仮説や仮想例は、効果が実証された事例ではありません。専門家の個別監修を受けた記事とは表示していません。

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